当院で行う超音波検査やマンモグラフィは、事前予約が必要です。
当日のご来院では検査をお受けいただけませんので、事前にご予約をお願いしております。
患者様が安心して検査を受けられるよう、丁寧にご案内いたしますので、ご希望の際はお気軽にスタッフまでお声がけください。
※堺市乳がん検診はLINEでご予約は可能です。
※症状がある方は、医師の診察後に後日に検査のご予約となります。
乳がん検診
乳がん検診の最大の目的は、乳がんによる死亡率を下げることにあります。そのためには、早期に発見し、適切な治療につなげることが欠かせません。
がんの進行度ごとの治療成績をみると、早い段階(病期0期・Ⅰ期)で見つけられた場合、0期ではほぼ100%、Ⅰ期でも約90%が治癒可能であると報告されています。
また、乳がんを早期に見つけることには多くの利点があります。乳房を残す治療が可能になる、治療期間が短縮される、費用の負担が軽くなるといった点です。さらに、治療後の生活の質(QOL)を維持しやすいことも大きなメリットです。早期に発見できれば、乳がんは必要以上に恐れる疾患ではありません。
ただし、病期0期やⅠ期の乳がんは自覚症状がほとんどなく、自分で気づくのは難しいのが現実です。そのため、マンモグラフィや超音波検査といった画像検査が有効であり、症状が出る前から定期的に検診を受けていただくことがとても大切です。
乳がん検診の方法
乳がん検診にはいくつかの方法があり、代表的なものとしてマンモグラフィ、超音波検査(エコー)が挙げられます。年齢やリスクの有無に応じて、これらを単独または組み合わせて行います。必要に応じて、さらに詳しい精密検査が追加されることもあります。
マンモグラフィ
乳房専用のX線撮影装置を用いて乳房を圧迫し、内部を鮮明に写し出す検査です。小さなしこりや石灰化を見つけるのに有効です。
超音波検査(エコー)
超音波を当て、その反射波から画像を作成して内部の状態を調べます。乳腺が発達している若い女性や、妊娠・授乳中の方に向いています。
細胞診・組織診(針生検)
画像だけでは良性か悪性かの判断が難しい場合に行われます。針を用いて細胞や組織を採取し、顕微鏡で詳細に調べます。
検診は目的や対象年齢によって推奨される方法が異なります。
堺市乳がん検診について
堺市乳がん検診は、40歳以上の偶数年齢の女性を対象に実施されています。
検査のうちマンモグラフィについては、撮影可能な専門医療機関で受けていただけるよう、当院で予約の手配を行います。
なお、41歳以上の奇数年齢の方でも、前回の偶数年齢時に堺市乳がん検診を受けていない場合は、事前に保健センターへ申請することで受診が可能です。
対象となる方
40歳以上の偶数年齢の女性(女性のみ)
検査内容
- 問診
- マンモグラフィ検査
※マンモグラフィ検査は後日ご予約の上、検査を受けて頂くことになります。
費用
無料
「高濃度乳房」と判定された方への堺市乳がん検診超音波検査
堺市乳がん検診(マンモグラフィ)の結果が「異常なし」であっても、40歳から49歳の女性で「高濃度乳房」と診断された場合には、追加で超音波検査を受けることができます。対象となる方へは、堺市からご案内が郵送されます。
費用
無料
受診にあたっての注意点
- 超音波検査は、次回の堺市乳がん検診を受けるまでの期間(最長2年以内)に受診してください。
- 超音波以外の検査や治療を行う場合は、健康保険が適用され、自己負担が発生する場合があります。
- 豊胸手術を受けている方は、まず手術を行った医療機関で検査の可否を確認した上で、超音波検査実施機関にその旨を伝え、予約をしてください。
- 超音波検査は有効な方法ですが、すべての乳がんを見つけられるわけではありません。部位や進行の程度によっては発見が難しいこともあります。
乳がんドック(自費診療)
乳がんドックは、乳がんをできるだけ早い段階で見つけ、乳がんによる死亡リスクを下げることを目的に行われています。
乳がんは初期のうちに発見できれば治癒が見込める疾患であり、早期発見によって治療の選択肢が広がるなど、多くの利点があります。
検査ではマンモグラフィや乳腺エコー(超音波検査)を用いた画像診断が中心となります。初期の乳がんは自覚症状がほとんどないため、こうした画像検査が適切な治療へとつなげる大切な役割を担っています。
症状がなくても乳がんドックを受けた方が良い理由
日本では「2人に1人が一生のうちにがんにかかる」と言われています。その中でも女性に最も多いのが乳がんです。発症のピークは40代後半から60代後半にかけてですが、若い年代でも発症することがあり、さらに閉経後の女性においても高い罹患率がみられます。
ただし、乳がんは早期に発見して治療を始めれば、治癒を期待できる可能性が高い疾患です。実際に、乳がんの5年相対生存率はステージⅠで99.8%、ステージⅡでも95.9%と報告されています(2019年・国立がん研究センター)。
また、検査方法として用いられるマンモグラフィと乳腺超音波検査(エコー)は、それぞれ異なる特徴を持ち、互いの弱点を補い合うため、両方を組み合わせて受診することが推奨されています。
乳がんドックの費用
マンモグラフィ+乳腺エコー | 10,000円 |
---|---|
マンモグラフィー | 7,000円 |
乳腺エコー | 5,000円 |
検査の流れ
1ご予約
ご予約の際には、以下の内容を確認させていただきます。
- ご希望の受診日
- 乳房に気になる症状があるかどうか
- 他院からの紹介状や検査依頼書の有無
- 希望される検診の種類(例:堺市乳がん検診、乳がんドックなど)
2ご来院
受診日には、下記の持ち物をご持参ください。
- 保険証またはマイナンバーカード
※奇数年齢の方でも、昨年の検診を受けてない方は保健センターにて検診用紙を発行していただくか電子申請システムをご利用いただくと、昨年度分の検診を受けていただけます。
3問診
待合室にて問診票をご記入いただきます。
4検査(マンモグラフィ・超音波)
マンモグラフィ検査や乳腺エコー(超音波検査)を行います。
堺市乳がん検診ではマンモグラフィのみとなります。追加検査をご希望の場合はご相談ください。
5診察
診察室にて、必要に応じて超音波検査を行います。検査が終了しましたら、更衣室でお着替えいただきます。
6お会計
すべての検査と診察が終わりましたら、受付窓口にて会計をお願いいたします。
よくある質問
堺市乳がん検診は誰が受けられますか?
堺市に住民票がある40歳以上の偶数年齢の女性の方が対象です。
奇数年齢ですが受診できますか?
41歳以上の奇数年齢の方でも、前回の偶数年齢時に検診を受けていない場合、保健センターに事前申請をすれば受診が可能です。
検診内容はどのようなものですか?
問診、視診、触診、マンモグラフィ検査(X線検査)が基本となります。
高濃度乳房と判定された場合はどうなりますか?
マンモグラフィで「異常なし」とされた40~49歳の方で「高濃度乳房」と判定された場合、追加で超音波検査(エコー)を無料で受けることができます。
豊胸手術を受けていても検診は可能ですか?
豊胸術後の方は、まず手術を行った医療機関で検査の可否を確認のうえ、超音波検査を実施できる施設にご相談ください。
乳がん検診で必ず乳がんは見つかりますか?
検診は有効な手段ですが、すべての乳がんを100%発見できるわけではありません。自覚症状がある場合は、検診ではなく医療機関での診察を受けてください。